本日、財務省から発表されたニュースは多くの市場関係者や投資家を驚かせました。政府・日銀が4月28日から5月27日までの1カ月間で実施した為替介入の総額が、11兆7349億円にのぼったことが明らかになったのです。
この金額は月次ベースで過去最大。ゴールデンウィーク期間中に政府・日銀が円安阻止のために断固とした措置を講じたことが、改めて数字として証明された形です。
介入の効果は「一時的」か
今回の介入により、円相場は一時的に1ドル=160円台後半から155円台半ばまで急激に円高方向へ動きました。しかし、市場の反応はどうでしょうか。
報道でも指摘されている通り、足元の相場は再び160円に迫る勢いを見せています。「これだけの大金を投入しても、結局円安は止まらないのか」という徒労感が市場に漂っているのも事実です。
なぜインフレ・円安は止まらないのか?
今回のニュースを受けて「介入は無意味ではないか」と感じる方も多いかもしれません。しかし、為替介入はあくまで「急激な変動を抑える」ための対症療法的な側面が強く、円安を根本から止めるには限界があると言われています。
- 日米金利差の根深さ: 米国の利上げ観測や、日米の金利差が大きく開いている現状では、構造的に円が売られやすい状況が続いています。
- 「実需」の円売り: エネルギー価格の高止まりや、日本の貿易収支の悪化により、企業が円を売って外貨を買い、原油などを輸入するという「実需」の動きは止まりません。これが円安圧力として根強く残っています。
- 市場とのいたちごっこ: 介入の規模があまりに巨大化すると、「為替操作」として国際的な批判を招くリスクもあり、政府も手放しで介入を繰り返すわけにはいきません。
投資家としての視点
僕たちが投資している「オルカン(eMAXIS Slim 全世界株式)」のような資産は、円安局面では外貨建て資産の評価額が上がるため、円安の影響を一部ヘッジする機能を持っています。
しかし、毎日の生活におけるインフレ(モノの値段の上昇)は、私たちの資産を確実に目減りさせていきます。円安が止まらない中での投資は、単なる「資産形成」を超えて、自分たちの生活を守るための「防御」としての意味合いがますます強まっているように感じます。
今回の過去最大の介入は、政府がいかに今の円安を深刻視しているかの表れです。今後も相場のボラティリティ(変動)は高まることが予想されます。一喜一憂しすぎず、淡々と積立を継続していくことが、結局は一番の道かもしれませんね。



