SNSを開けば「オルカン(全世界株式)を買っておけばOK」。 今や投資の正解のように語られるこの言葉、あなたも一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
確かに、分散が効いていて手数料も安いオルカンは、初心者にとって理想的な投資先です。しかし、「何も考えずにオルカンさえ買っていれば30年後に笑える」というのは、少しばかり楽観的すぎるかもしれません。
なぜ、オルカン一択が「後悔」に繋がるリスクがあるのか。投資家としての厳しい視点でお話しします。
1. 「暴落時に投げ出す」という最大のメンタルリスク
オルカンは長期的に見れば右肩上がりですが、道のりは平坦ではありません。過去には「資産が半分になるような暴落」が必ず発生しています。
「みんなが買っているから」という理由だけで投資している人は、いざ自分の資産がマイナス30%、40%と沈み込んだ時、逃げ場を失います。メンタル的な準備ができていない人は、この暴落局面で恐怖に負け、損を確定させてしまう。これが30年間の道のりで最も多い「後悔」の形です。
2. 「自分のゴール」と「オルカンの特性」のミスマッチ
オルカンは「株式100%」です。しかし、30年後、あなたの人生のフェーズはどうなっているでしょうか?
教育資金や老後など、現金が必要になる時期が迫っている時に株式100%のオルカンはリスクが高すぎます。暴落のタイミングで取り崩さざるを得ない時が来たら……。 「オルカン一択」を貫くことは、資産運用の「出口」において、戦略の柔軟性を自ら捨てることと同義なのです。
……それでも、僕はオルカンを買う。浮気はしない。
ここまで、あえて「オルカン一択」の危うさを指摘してきました。制度を理解し、出口戦略を練る。そうすれば、高配当株への乗り換えや債券との組み合わせなど、魅力的な選択肢はいくらでも見えてきます。
それでも、僕はオルカンを買う。浮気はしない。
先日の運動会でのこと。一生懸命に走る息子の姿を見ていました。1年前よりも力強くなった足取り、ゴールを目指す真剣な眼差し。その成長を目の当たりにして、僕は確信しました。彼らの未来を支えるために必要なのは、複雑なポートフォリオをいじることじゃない。
僕は最近、息子たちと一緒に「釣り」にはまっています。来月には本格的な釣りに出かける予定です。 仕掛けを作り、波の音を聞きながら、息子が魚を釣るのを待つ。そんな時間は、どんな相場変動よりも僕にとって価値がある。
僕にとってのオルカンは、投資先ではなく「人生をシンプルにするためのパートナー」です。 投資に割く時間は最小限にする。その浮いた時間は、子供の成長を見守り、釣り糸を垂らし、家族と笑い合うために使う。
暴落が来ても、相場が揺れても、僕は明日も淡々とオルカンを買い足します。 他人の意見に流されて「浮気」を繰り返すよりも、自分の信じた航路を迷わず突き進むこと。それが、息子たちの未来と、僕が目指す5000万円というゴールへの、最も合理的で、最も潔い戦略だからです。
さあ、今日も積立の設定はそのままに。僕はまた、息子の「見てて!」という声に応えに行きます。投資家である前に、一人の父親として。僕は、このスタイルを貫き通します。

